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我輩からのお知らせであるぞ。
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【2024/05/09 13:23 】 |

みもとふめい日誌後編である。
昨日の話の続きであるので、先にそっちを読んできて欲しいのである。

上の行をクリックすると昨日の話が読めるようにしておるぞ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
残念ながらというべきか当然ながらというべきか、解呪は失敗に終わった。


その魔法師の見解はこうだった。


発動する条件を限定することで、効果を高めているのかもしれない。

この宝石は単純にまわりのもの全てに災禍をふりまくわけではない。

効力の及ぶ範囲を『持ち主とその持ち主の庇護下にあるものだけ』に限定している。

この限定条件をつけることで、呪いをより強力なものにしている可能性がある。

おそらく、呪いをかけた者と同程度の能力者では解呪ができないのではないか。

極端な話をするならば、呪いをかけた本人でも解呪はできないと思われる。


それが正しいのかどうかはわからないわ。

自分の力が足りないことをそうやって言い訳してるだけかもしれない。


ただ、たやすく解呪できる種類のものではないということだけはわかったわけね。


それならどうするのがいいかしら?

本当なら捨ててしまうのが一番よね。

海の底深くでも、火山の噴火口でも。


捨てても最後の持ち主には呪いの効果は続くわけだけど、最低限、次の被害者はでないものね。

だけど、宝石のその美しさに目を奪われて誰も捨てることができなかったんだって。


ヒューマン種の、物に対する執着や欲の深さに悲哀すら感じちゃう。


私もアンデッド種となる前は人間だったんだと思うんだけど、その頃の記憶がなくって良かった。

記憶があったらきっと死にたくなると思うわ。


捨てられなかったらどうしたかというと、苦肉の策として神殿に奉納したの。

神様に奉納すれば、誰のものでもなくなる、というわけ。


その方法は大成功だったわ。

それまでは一年以内に災禍を招き持ち主が変わり悪名を広げていたのに、それ以降は歴史上から完全に姿を消したの。

だから、今もどこかの神殿の宝物庫でひっそりと眠っているんだと思う。


こうして災禍の宝石に苦しめられる人はいなくなりました。

めでたし、めでたし。


……と、いうところまでが私の聞いた話。

面白かった?


わかるわ。

何となくすっきりしないわよね。


本当にそんなことで宝石の呪いが解けたのか疑問が残るわよね。


私の考えを少しつけ加えるわよ。


『神殿に奉納』ってことはつまりは神に捧げたってことよね。

神様に"物を所有する"っていう概念があるかどうかはわからないけど、大雑把に言うなら神の物になったと表現できると思うの。


ねぇ、これって悪魔の策略なんじゃない?


もう一度、解呪に失敗した魔法師の言葉を思い出してみて。


効力の及ぶ範囲を『持ち主とその持ち主の庇護下にあるものだけ』に限定することで、呪いをより強力なものにし、少なくとも呪いをかけた者と同程度の能力者では解呪ができないようにしている。


魔法師の言葉が正しいと仮定して話を続けるわよ。


神の『庇護下にあるもの』って誰かしら。

六大種族のうちでいうなら、ヒューマン種、エルフ種、ドワーフ種あたりよね。


もし人間が神に捧げることまでを考えに入れて、悪魔が呪いをかけたのだとしたら……?

神と同じだけの力を持った悪魔によって作られたとしたら神でも解呪ができないことになるわ。


果たしてそんな状態で、六大主城の奪回なんてできるかな?

このまま、天空の城も悪魔の手に落ちて終わっちゃうんじゃないかしら。


私たちアンデッド種は神に忌み嫌われた存在だから関係ないけどね。

ほんと、アンデッド種で良かった。


あなたも私たちの仲間入りするのを心待ちにしてるわよ。

うふふ。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

これは実話なのであろうか……?

悩みながら、もう一度昨日の日誌から読み直そうとして気づいたことが一つあったのである。


『貴方は「祝福の宝石」というものを知っていて?』


日誌の書き出しの一行目であるが……。

以前、みもとふめいが派遣先の山地で見つけてきた宝箱から祝福の宝石が出てきたことがあった。

我が輩は嬉しく思い、すぐさまそれをげいむいやよの装備を強化することに使った。

しかし、後からすぱいたろうに聞いた話によると、
みもとふめい祝福の宝石をほしがっていたらしいのである。

我が輩は、みもとふめいとはなるべく関わり合いになりたくなかったので、なにも返事をせずにおった。

そのことを恨みに思ってこんな嫌がらせのような文章をかいたのではなかろうか?


我が輩はすぐにみもとふめいを城に呼び寄せ、祝福の宝石を与えることとした。

みもとふめいは以前と同じように、首を揺らしながら現れた。


うう、いやじゃよ、本当に。


部下から祝福の宝石を手渡させる。

すると、みもとふめいは我が輩の方にぺたぺたと足音を立てながら近寄ってきた。


ひぃぃ。


そして耳元で一言つぶやく。


『ありがとう』


そういってみもとふめいは帰っていったのである。


普通に話せるのではないか!

あいつやっぱりわざとやっておったのだな!


少しみもとふめいのことがわかった一日であった。
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【2009/06/26 23:47 】 | みもとふめい | comment(2) | trackback()

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COMMENT:
無題
こんばんは、マスタ。

配当金ありがたく使わせていただいています。
いつもありがとうございます。

英雄みもとふめい、なんて深い!
文面からはイイ女オーラが滲み出てるような気がします。

ミステリアスというかホラーというか、
彼女の今後が気になります。
げいむすきおである。
うむ。
まだまだ弱小ギルド故、たいした額の配当金は出せぬが、
今はまだ耐えて欲しいのである。

いずれは他の英雄の日誌もここで紹介したいのであるが、
とりあえずはまだ紹介したいような日誌がないので、
しばらくはまた我が輩の独り言なのである。

今日は絵師の副城に関してちょっとしたネタがあったのであるが、
まだどういうところで決着がつくのかわからぬので、
相手がここを見て話がこじれても困る故、
とりあえずブログのネタにするのは先の話にしようと思うのである。

その件に関して、ササミ殿にも心配をかけておるようであるな。
これから先こういったことが起きた際、どうするのが良いか悩ましいところである。
【2009/06/28 00:29】
【2009/06/27 20:44】| | ササミ #56c22a4771 [ 編集 ]
無題
 王立図書館のほうから足を運んできました、椿屋きゅうりと申すものです。
 
 危うくみもとふめいの姉さんに惚れてしまうところでした。達筆で、しかも物語性に溢れる討伐日誌を書けるなんて……!

 それよりも、最初は絵のほうで笑わせていただきました。本当に、ユーモアに富んだ才能をお持ちのようですね。

 これからも、ちょくちょく顔を出すかもしれません。それではまたー。
げいむすきおである。
うむ。遠いところはるばるとよくぞ参った。

みもとふめいには困っておるのだよ。
何が本当で何が嘘なのか全くわからんのだ。

絵に関しては専属の絵師がおるからな。
「こんな感じで」とアバウトな注文だけで、その絵師がアレンジを加えて描いてくれるのである。

すぱいたろうの元ネタが、FC版「スパイVSスパイ」のヘッケルであるとは、
どれだけの人が気づいているのであろうか?

さらにもう一人「がぶりえるこ」という特技天使の英雄が増えたのであるが、
名前があまり気に入らないらしく、描いてもらえるぬのである。

我が輩も今ひとつイメージがわかぬゆえ、
「こんな風にして欲しい」というリクエストがだせぬのも原因ではあるが。
【2009/06/28 22:50】
【2009/06/28 00:47】| URL | 椿屋きゅうり #9b130abfa7 [ 編集 ]
COMMENT EDIT :















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